クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
リンカーンが 『40歳過ぎたら自分の顔に責任を持て』って言ったけど、澤さんを見てるとなるほどと思う。

この人は素敵な人生を歩んできたんだろうな。

永遠が憧れてたのも納得だ。この人の側で開発が出来て、彼は幸せに違いない。

私は澤さんの両手を掴んでゆっくり握手した。

思っていたより小さい手。でも、温かい。

きっとこの人はこの手みたいに温かみのあるロボットをたくさん作ってきたんじゃないだろうか。

「澤さんはうちの主席研究員でライン外だけど、所長くらい偉い人なんだ。ロボット工学の権威だよ……っていつまで澤さんの手握ってんの?」

永遠に指摘され、私はパッと手を離す。

「きゃあ、すみません‼私ったら感動しちゃって。幼馴染みの憧れの人が目の前にいるんだと思ったら感無量で……」

あっ……!私……本人がいるのに何をペラペラと喋ってんの!

永遠は横にいるのに……痛いほど彼の視線を感じる。
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