クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

4、桜吹雪の夜

カーテンの隙間から光が差し込む。

「う～ん」

顔をしかめながら寝返りを打つが、枕元に置いておいたスマホのアラームがピピッと鳴った。

「……眠い。もっと寝たい」

でも、これ以上寝ると会社に遅刻する。

アラームを止めると、眠い身体にムチ打ってベッドからゆっくり起き上がり、カーテンを開ける。

雲ひとつない晴天。昨日の夜まで雨が降っていたのに、うちの部にはきっと雨雲を蹴散らすほどの強い力を持った晴れ男か晴れ女がいるのだろう。

身体がちょっと気だるいけど、お日様を見ると気分が高揚する。

今日は水曜日。

「お花見日和だ」

空を見上げ、ハーッと深呼吸する。