クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

所員の人がジロジロ私達の事を見て通り過ぎる。

そっちに意識を向けていると、スマホの操作を終えた永遠が私に声をかけた。

「ほら、これは坂田が遊びで作ったうちの研究所内のナビシステム。このアプリを開くとうちの研究所のマップが出るから。現在地も表示されるし、データが転送されて俺や坂田にも居場所がわかる」

永遠にスマホを返された私はちゃんと彼の目を見て微笑んだ。

「すごい！これがあれば迷子にはならないかも。ありがとう」

「スマホを携帯しないと意味ないけどね」

永遠の冷たくて鋭い指摘に、私の喜びは半減した。

暗に彼は過去の経験から私がスマホを携帯するのを忘れると言っているのだ。

私って……信用ない。

「……気をつけます」

ムッとしながら言うと、ちょうど織田さんも出勤してきて私達を見て微笑んだ。