クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
だってみんな正面玄関から中に入らないんだもん。あの正面玄関って閉まってんの?

あ~、研究所ルールがわからない。

「……ここはどこ?」

周りの社員達は自分の部署に向かってスタスタと歩いていく。

とてもじゃないが、声をかけられる雰囲気じゃない。

「フロアマップが欲しい」

キョロキョロと辺りを見回すと、ボンと誰かの胸板にぶつかりそのまま抱き留められた。

「きゃあ、すみません!」

慌てて謝って顔を上げれば、茶髪のイケメンが優しく微笑んでいる。

「大丈夫?見ない顔だけど、どこの部署?」

「ち……知能システム開発部です。今日から異動になって」

緊張で声が震えた。

うわあ、この人凄く格好いいし、背も高い。百八十センチくらいありそう。年は三十一、二くらいかな?
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