クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「あっ、ひょっとして和久井杏ちゃん?庶務担当の?」

え?何で私の名前知ってるの?

しかも、初対面でいきなり“ちゃん”付け?

私……二十八なんだけど、そんなにお子様に見えますか?

彼の親しげな呼び掛けにギョッとしながらも、私はコクリと頷いた。

「はい。知能システム開発部を探してたんですけど、どこに何があるのか全然わからなくて……。正面玄関からは誰も入らないし……」

はっきり言って迷子になってました。

すがるような目で、茶髪のイケメンさんを見る。

「それはちょうど良かった。正面玄関は来客用でね、所員は使わないんだ。案内するよ。僕は知能システム開発部の織田遥斗。宜しくね」

織田さんがニコッと笑うと、綺麗な白い歯が見えた。

同じ部の人なんだ。ぶつかったのがこの人で良かった。
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