クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
ひとりだけの夜はお気に入りの人形をギュッと抱っこして近くのコンビニにおにぎりを買いに行っていた。

寂しくても寂しいって言える人なんて近くにはいなかった。

永遠の家族が隣に引っ越して来るまでは。

『あら、杏ちゃん、ひとりでどこに行くの?』

ある日、永遠のお母さんが私に声をかけた。

ちょうど英語教室の帰りだったらしい。

『コンビニにおにぎり買いに行くの。今日ねえ、ママがいないから、杏ひとりでお留守番するの』

杏はお留守番ちゃんと出来る。ホントに出来るんだよ。

それは自慢というよりは、自分で必死に言い聞かせていた言葉。

『ひとりでお留守番?杏ちゃん偉いのね。でも、今日はおばさんの家で永遠と一緒にご飯食べない?おばさんカレー作りすぎてね、杏ちゃんが手伝ってくれると嬉しいなあ』

私が夜ひとりでお留守番することを心配した永遠のお母さんは、私のプライドを傷つけないようにそう提案した。
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