cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
‐‐プルルルル!
5回くらいコールが鳴ったところで、途切れた。
「はい」
「あ!
ミ、ミサキちゃん?!
私、私!心だけど!」
慌てて話し掛けると、電話の向こうでミサキちゃんが吹き出したのが聞こえた。
「何よ〜、どうしたの?」
「えっと、その…」
な、何か緊張する!!
「あのね…
ミサキちゃんって好きな人…いる?」
あーー、ミスった!
もっと自然な流れで聞こうと思ったのに!
「何よ急に?」
テンパってる私とは対照的に、ミサキちゃんの口調は落ち着いていた。
「えっと、気になっちゃって…」
「えっ?」
…何よ、この沈黙は?