cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】

「千草、お昼買いに行くけど何食べたい?」


砂浜でツネさんを埋めて遊んでいると、

ミサキちゃんが濡れた髪を乾かすような仕草をしながらやってきた。


何でもないそんな姿がすごくセクシーだと思うのは私だけじゃないみたいで、周りの女の子達から熱い視線を浴びている。


「あ、俺焼きそば!」


砂の中からツネさんが声を上げる。


「あら好夫には聞いてないんだけど…まぁいいわ。」


「あ、私も行く!
ココロは?何がいい?」


「あ…私はいいや。」


お花が咲いたみたいな千草ちゃんの笑顔を直視出来なくて、思わず顔を逸らしてしまう。


ごまかすように、すっかり砂に埋まったツネさんの体の上に、これでもかと更に砂を乗せる。


「ほんと?
じゃあ、行ってくるね!」


千草ちゃんがミサキちゃんの腕を取って、海の家の方へ歩いていった。


後ろから見るとモデル顔負けのカップルだ。


「可愛いなぁー」


「ね?」





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