cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
「あ、私きょう日直だった!」

「一緒に行こうか?」


「んーいいや、ありがと!また後でね!」


栞と別れて職員室に向かう。

うちのクラスでは日直は朝、担任の雑用をしないといけない事になっている。

完全にハズレな担任に当たってしまったようだ。


「失礼しまーす!」


ガラガラと音を立てて、扉を開くと


「おー斉藤!いいとこにきた!」

と村上先生が手を上げた。

その声と共に、先生の前にいる男の子が振り向いた。

切れ長な目とキャラメル色の髪の毛が印象的だ。

「喜べー、イケメン転校生がやって来たぞ☆」


…そういえば、昨日アユミが転校生が来るって言ってたっけ。

「…斉藤です!よろしくね!」

本当はわたし人見知りなんだけど…この人にとって初めて会う生徒なんだし、

嫌な印象持たれないよう、挨拶くらいちゃんとしないとね!


「あ、こっちこそヨロシク!俺、紺野ってゆうねん!」

とニカッと笑った顔が、人なつっこい印象を受ける。

怖い人じゃなくて良かったー実はさっきチョットびびってたんだよね。


先生の言う通り中々カッコ良いし、この様子じゃすぐにクラスに馴染めると思うな。




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