cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】


「バカね」


そうバッサリと言い放ったのは、栞。


「やっぱりぃ?」


へなへなと脱力した。


「何、応援しちゃってんのよ!

好きなんでしょ?ミサキさんの事。」


「う、うん…」


そう改められると、照れる。


「照れてる場合じゃないわよ。
わかってるの?」


栞が呆れたように問う。


「何が?」


「ハッキリ言うけど…

今の話を聞くと、心とミサキさんがくっつく確率はすっごく低いわよ。」


グサリ。


「痛、いたたた…」


大げさに胸を押さえる。


「ちょっと、真剣な話よ」


「…ごめん」


こんな時でもついふざけたくなるのが、私の悪いクセ。


「ミサキさんが杏奈さんの事好きってゆうのは計算外だったけど…

でも今は旭さんの彼女なんだから、その2人がくっつく可能性も低いと言えるわ。」


「ふむふむ…」


「でもミサキさんは一途宣言しちゃったんだから、当分は杏奈さんラブって訳。」


そうなるよね、やっぱり…


「となると、問題は心よ。」


「私?」


何で何で?


「ミサキさんが杏奈さんを諦めるまで、心頑張れる?」


「う…」


即答出来ない自分が悲しい。








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