cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
そこで気になっていた事を聞いてみる。


「栞はさ、」


「ん?」


「ミサキちゃんの事好きじゃないの?」


いつか、ミサキちゃんを見つめて顔を赤くしていたのを思い出した。


もしかして、私だいぶ無神経な相談してた?


すると、栞がなんて事ない口調で言ってのけた。


「あー、私が好きなのは、ミサキさんの体よ。」


「か、らだ?!」 


何てこった!


…彼女は本当に女子高生なんだろうか。


「言ってみれば芸能人感覚なの、見てるだけでいいのよ。だから気にしないで。」


「はぁ…」


何だか急に栞が心配になってきた。


「それに、」


「?」


「私、心とミサキさんのコンビが好きなのよね。」


形の良い唇がきれいな弧を描いた。


「だから、2人が気まずくなるのが嫌なの。

それだけよ。」


「…栞っ!」


栞に思いっきり抱きついた。


「ちょっと、暑いから!」

なんて素っ気ないけど、それは照れ隠しだってわかってる。


栞の確かな優しさが伝わるよ。


ありがとう。






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