cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
不意に教室の手前で村上先生が振り向いた。

「はいはい、口説くなら後にしてねー教室着いたから」

「なっ…!」

何を言ってんのよ、この人は!

「はーい」

って、紺野君も否定しようよ…


「じゃあ先に教室で軽く説明しとくから、ノリで入ってきて」

いい加減過ぎでしょ…

私が転校生だったら、こんな担任のクラス嫌だ。


‐‐‐ガラガラ!

先生と一緒に入ると、いつもはうるさいままの教室が、一気に静かになった。


みんな転校生が気になるんだ。


とりあえず運んできた紺野君の荷物を持ったまま、自分の席に戻る。


斜め前のアユミがこっちを見て

『お・と・こー?』

と、声に出さずに聞いてくるので、笑顔で頷いてやると、その辺りがキャーっと沸いた。


まぁ紺野君ならアユミ達のテンションも下がらないでしょ。


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