cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
私の抵抗もむなしく、その翌日にはミサキちゃん達がやってきた。
いくら家族同然だからって…若い男女が同じ家ってどうなの?!
「ココロって古風なのねー!」
千草ちゃんが感心したように言う。
「だって…」
ミサキちゃんと同じ家での生活とか、今さら恥ずかし過ぎる。
「まー私としても、ミサキと2人きりで過ごしたかったんだけどね」
「え?」
「だって、おじさんとおばさんがいないって事は、あの家に私とミサキの2人きりって事でしょ?」
そっか!
「私はハッピーだけど、ココロもその方が良かった?」
ニヤニヤしながら問いかける顔も、憎らしいくらいに可愛い。
「…やだ」
ぽつりと呟くと、千草ちゃんが吹き出した。
「でしょ?
だったら歓迎してよねー」
「…はい」
実は(今更だけど)私より1つ年下の千草ちゃん。
そんな彼女に言いくるめられている私。
どうやら、すっかりポジションが決まったらしい。