cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
「誤解やわ!
俺はただ、心と行けたらいいなーって言っただけやで」
「そっか…」
ミサキちゃんの早とちりか…
てゆうか、いつの間にそんな話をするような仲になってるのよ。
ミサキちゃんってば…いつの間にか、ちゃっかり紺野君と連絡先交換してるし。
それにしても、よく確認しないで悪かったな。
「ごめんね?」
電話越しだから、怒ってるのかわかんないよ。
「いいよ、誘う手間が省けたし」
「え、」
「約束、覚えてる?」
約束…
「…うん」
紺野君が大会で優勝したら、デート…だ。
「明日な、決勝やねん」
「そうなんだ?!
スゴいじゃん!」
「…ありがとう」
少しだけ間を置いて、紺野君が続けた。
「良かった。
何か無理やりな賭けやったし、リーチかかってるって知って、ガッカリされたらどうしようかと思った。」
「いやいや、そんなバチあたりなっ!」
慌てて否定すると、紺野君のケラケラという笑い声が聞こえた。
「何やねんそれ」
だって…
紺野君とデートしたい女の子なんか、山ほどいるんだよ?
「わかってないなぁ…」
「心には言われたくないわ」
「え?」
「色々と鈍感そうやもん」
「何それっ!」
てゆーか、私が鈍感ってゆうよりも、みんなが鋭過ぎるんだってば。