cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】

「誤解やわ!

俺はただ、心と行けたらいいなーって言っただけやで」


「そっか…」


ミサキちゃんの早とちりか…


てゆうか、いつの間にそんな話をするような仲になってるのよ。


ミサキちゃんってば…いつの間にか、ちゃっかり紺野君と連絡先交換してるし。


それにしても、よく確認しないで悪かったな。


「ごめんね?」


電話越しだから、怒ってるのかわかんないよ。


「いいよ、誘う手間が省けたし」


「え、」


「約束、覚えてる?」



約束…


「…うん」


紺野君が大会で優勝したら、デート…だ。


「明日な、決勝やねん」


「そうなんだ?!
スゴいじゃん!」


「…ありがとう」


少しだけ間を置いて、紺野君が続けた。


「良かった。

何か無理やりな賭けやったし、リーチかかってるって知って、ガッカリされたらどうしようかと思った。」


「いやいや、そんなバチあたりなっ!」


慌てて否定すると、紺野君のケラケラという笑い声が聞こえた。


「何やねんそれ」


だって…


紺野君とデートしたい女の子なんか、山ほどいるんだよ?



「わかってないなぁ…」



「心には言われたくないわ」


「え?」


「色々と鈍感そうやもん」


「何それっ!」


てゆーか、私が鈍感ってゆうよりも、みんなが鋭過ぎるんだってば。







< 173 / 214 >

この作品をシェア

pagetop