cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
「へぇーチアキってゆう人は、ココロが好きなんだ!」
紺野君との電話を切った後。
お風呂上がりの千草ちゃんが部屋に戻ってきたところ、私の様子が変だったみたいで問い詰められた。
そこで紺野君とのいきさつを話してみると、いともアッサリそう言われたんだ。
「そう…なのかなぁ」
今までの『もしかして』が、こんな簡単に断言されるとは…
「ココロだって、本当はわかってるんでしょ?」
「何となく…は。」
はぁ…こんな事言っちゃって私、大丈夫?
自意識過剰なんじゃ…。
「ココロは消極的すぎ!
もっと積極的にいかないと、チャンス逃がしちゃうよ?!」
「そんな事言ったって…
私、ミサキちゃんが好きなんだよ?」
「あ…そっか。
うーん…あ、電気消すね。」
わが家には予備の布団が1組しか無いから、私のベットに千草ちゃんと寝る事に。
少しだけ窮屈だけど、あの長身の2人が同じベットで寝るよりは充分にスペースがある。
電気を消して、うとうとしながら話の続き。
結局、千草ちゃんからのアドバイスは
『1.優勝したら心から喜んであげる事。
2.デートも楽しんでよし。
3.もし、イイ感じになったらkissくらい…』
「しませんっ!」
真面目に聞いていたのに、最後の最後に、慌てて否定する事になった。
「ちぇー、つまんないの!」
全く、最近の子は!
と、1つしか違わないのに、そんな事を思いながら眠りについた。