cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】

遠い日のキオク

‐‐‐‐‐

5年前のある晴れた日。

ディズニーランドに行きたいという、私の密かな願いが叶う日がやってきた。


おじさんが知り合いからチケットをもらってきたのだ。


「ミニーちゃんに会える?!」

興奮気味に声を上げる私の手をひいて、頷きながら微笑むミサキちゃん。

「わかんねーぞ?ミニーは忙しい女だからな」

お兄ちゃんがお得意の意地悪な笑顔を浮かべて付いてくる。


忙しいスケジュールの中、休みを作って私達を連れてきてくれたおじさんと、

今より少しふっくらしたおばさんが

そんな私たちを後ろから、微笑んで見つめている。


そんなおぼろげなあの日の光景は、私も何となく覚えていた。




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