cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
暗い中で目を凝らしてよく見てみると、
そこには
ふわふわ頭で丸い目をした男の子が立っていた。
「…誰?」
「僕はミサキだよ!」
勝手にドアを開けて、文句でも言ってやるつもりだったのに、
その男の子があまりにも満面の笑みを浮かべるから、少し戸惑った。
「私…は、」
「あっ知ってるよ!さいとうこころちゃんでしょ!?」
私の言葉にかぶせて、慌てたようにミサキという男の子が言う。
「うん…?」
「僕はアキラ君と同じ小学6年生だから、こころちゃんのお兄ちゃんだよ!」
「お兄…ちゃん?」
何言ってんの?
私のお兄ちゃんは1人だよ。
チョットいじわるで口は悪いけど、それでも私のお兄ちゃんなんだ。
「だって今日から僕たちは家族になるんでしょ?お父さんが言ってたもん!」
家族…
優しげな男の子の顔がおじさんとかぶって見えた。
不意に何か熱いものが込み上げてきて、視界がぼやける。
まるでその言葉を待っていたかのように、
「…おいで」
と微笑む男の子の元に、自分でも不思議なくらい素直に駆けていった。
ミサキちゃんの腕の中で思いっきり泣くと、
不思議とそれまで張り詰めていたモノが涙と一緒に流れ落ちていくように心が軽くなった。
しばらくして落ち着いた後、男の子と手をつなぎ下に降りていくと、
おじさんとおばさん、そしてお兄ちゃんが心配そうな、ホッとしたような、複雑そうな表情で私を見つめた。
「…ごめんなさい」
まず一番におじさんに謝った。
するとおじさんが、
ミサキちゃんと同じ顔で微笑んだから、ホッとしてまた泣いたんだ。
そこには
ふわふわ頭で丸い目をした男の子が立っていた。
「…誰?」
「僕はミサキだよ!」
勝手にドアを開けて、文句でも言ってやるつもりだったのに、
その男の子があまりにも満面の笑みを浮かべるから、少し戸惑った。
「私…は、」
「あっ知ってるよ!さいとうこころちゃんでしょ!?」
私の言葉にかぶせて、慌てたようにミサキという男の子が言う。
「うん…?」
「僕はアキラ君と同じ小学6年生だから、こころちゃんのお兄ちゃんだよ!」
「お兄…ちゃん?」
何言ってんの?
私のお兄ちゃんは1人だよ。
チョットいじわるで口は悪いけど、それでも私のお兄ちゃんなんだ。
「だって今日から僕たちは家族になるんでしょ?お父さんが言ってたもん!」
家族…
優しげな男の子の顔がおじさんとかぶって見えた。
不意に何か熱いものが込み上げてきて、視界がぼやける。
まるでその言葉を待っていたかのように、
「…おいで」
と微笑む男の子の元に、自分でも不思議なくらい素直に駆けていった。
ミサキちゃんの腕の中で思いっきり泣くと、
不思議とそれまで張り詰めていたモノが涙と一緒に流れ落ちていくように心が軽くなった。
しばらくして落ち着いた後、男の子と手をつなぎ下に降りていくと、
おじさんとおばさん、そしてお兄ちゃんが心配そうな、ホッとしたような、複雑そうな表情で私を見つめた。
「…ごめんなさい」
まず一番におじさんに謝った。
するとおじさんが、
ミサキちゃんと同じ顔で微笑んだから、ホッとしてまた泣いたんだ。