cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
「え、タイプ?」
狭い箱の中で、私の声が響く。
「うん、ココロってどうゆう人が好きなの?」
壁一枚向こうから、千草ちゃんの声が聞こえる。
「そうだなぁ…」
背中に手を回して、リボン結びをする。
何だか頼りない。
やっぱりホックとか、ちゃんと留まるやつにしようかな…
「んー…、ベタだけど優しい人。かなぁ〜」
「優しいね!大事大事!」
シャッ!と気持ちの良いくらい潔い音が聞こえた。
それに対して、恐る恐るカーテンに手を掛ける私。
僅かに開けた隙間から、周りを覗くと千草ちゃんと目が合った。
はい、ギブアップ。
こんなナイスバディの前になんて、私出れません。