cherish【チェリッシュ〜恋のライバルは男!?〜】
私の問いかけに反応して、千草ちゃんが何かを思い出したように、唇を噛んだ。
「きのうは私なりにsexyなカッコしてたんだよ?
なのに、ミサキってば…目を覚まして一言。
『あら、部屋間違えた?』って…
顔色ひとつ変えないの!!」
何か…想像出来るなぁ、そのやりとり。
「その時は、『そんなに私に興味無いんだ…』
って凹んで部屋に帰ったんだけど…
普段のミサキの雰囲気から、もしかして…って思ったの。」
心なしか涙目になった千草ちゃんを見て、胸がきゅんとした。
その気持ちは痛いくらい分かる。
否定してあげたいんだけど、こればっかりはなぁ…
嘘もつけないし。
「ゲイなのかは、よくわかんないんだけど…
ミサキちゃんじゃなくても、千草ちゃんならすぐ彼氏出来るんじゃない?」
そうそう。
自分で言って納得。
何もそんな思いしてまで、ミサキちゃんを好きでいなくても…
「ダメ!」
千草ちゃんが声を上げた。