◆Woman blues◆
「やめて!それに秋人に関係ないでしょ」

「お前、恥ずかしくないのかよ、あんな若い男に入れあげて。あのガキにしたら、歳上のキャリアウーマンを味見したかっただけなんじゃないのか?
どうせすぐに捨てられる」

怒りで全身が震えた。

ヨリを戻したいと言いつつ、私を蔑み太一の人間性を否定する秋人に我慢ならない。

「あんたに太一の何が分かるの?!自分が若い女に走って婚約破棄した最低男だからって、彼まで一緒にしないで」

たちまち秋人の顔に怒りが生まれて、彼は私を睨み据えた。

「お前みたいなババア、誰が相手にするかよ」

言うなり私の首に両手をかけ、ギュッと力を込めると、秋人はニヤッと笑った。

……正気じゃない。

「秋人……苦しい……」

気道を塞がれる感覚に、パニックになる。

「ババアでも、抱いてもらえるだけ有り難く思え」

言い終えないうちに、秋人は私をベッドに押し倒し、太股の上に座って自由を奪うと上着を脱ぎ始めた。

首から秋人の手が離れた瞬間、私は急いで空気を吸い込んだ。

布団に手が絡まってしまって、焦りのあまり秋人に抵抗出来ない。

「秋人、やめて!!誰か助けて!!」

「思いきりイカせてやるから力抜けよ……」

「いやあっ!!」
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