ただただ君が好きでした

嬉し涙をジャージの袖で拭った私は、ゆっくりと歩きながら空を見上げた。

お母さん、見てますか?

ハナは、なんとか負けずに頑張ってます。

誰とでもうまくやってこられたこの性格はお母さんに似たはずなのに、まさかのイジメを受けています。

お母さんにもこんな経験があった?

大事な話をまだまだしたかったな。

お母さん、こういう困難を乗り越えてこそ、素敵な女性になれるんだよね?

大恋愛だったと聞いている。
お父さんとお母さん。

だけど、やっぱりいなくなっちゃうと・・・・・・変わってしまうんだね。

お父さんはお母さんを忘れたわけじゃないのはわかってる。

でも、誰かを愛してしまったお父さんは、ちょっぴり嫌いだ。

って、最近こんなことばかり考えてしまう。


頭の中って不思議。

空を見ただけでお母さんを思い出して、そこから思考がどんどん飛んで、お父さんの好きな人のことまで考えてしまうんだから。



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