ただただ君が好きでした

私、迫田に興味ない。

大人の男って好きじゃない。

というか、男自体、苦手。
電車の中で週刊誌のエロいページを見ている男の人とか、大嫌い。
男の人って女をそういう目でしか見てないように感じる。

よく、ここまでひねくれたもんだな、って自分でも思う。



高校生になって、すべてが新しくスタートした。

住む場所も友達も変わり、幸せが待っていると思ってたんだけどな。

せっかく今月から正式に入部したテニス部なのに、私辞めるしかないのかな。



顔を下に向けると、涙がこぼれた。

どこにも居場所がない私は、校舎の裏へと向かった。

でも、そこには付き合ってる男女らしき人影が見えたので、さっと逃げた。

部活動をする生徒の声が響く体育館の横を抜け、体育館裏の砂利道に出た。

授業中は、先輩がここでタバコを吸ったりしていると聞いたことがある。



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