やっぱり俺のお気に入り
未来を見る青山の目、その視線。



まるで愛しい人を見るような優しい顔。



・・・俺の考えすぎか??



イヤ・・・・・確かに・・・・・



他の生徒とは明らかに違うように思える。



なのに誰も気付かないのか??



未来なんかニッコリしながら美味しそうに普通にドーナツ食べてるし・・・・・。



おいおい・・・・・どこまでも鈍感な奴。



青山は俺の鋭い視線に気付いたのか、



俺に軽く微笑んだ後、そっと耳打ちした。



「お前、平岡と付き合ってんだって??お前なら選び放題のくせに・・・どうしちまったんだよっ」



30過ぎた男の魅力って奴があるならこんな感じなのだろうか?



余裕そうに笑う目の前のこいつの顔、しぐさ・・・・・



マジ気に入らねぇ・・・・・。



「はい。付き合ってますけど、それが何か??」



きっぱりとそう言った俺に、



「じゃあさ、俺と勝負しようぜ」



と、青山は不敵な笑みを浮かべた。







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