やっぱり俺のお気に入り
「文化発表会、思ってたより楽しかったな。もっとかったるいもんだと思ってたけど・・・」



教室へ戻る俺に裕輔が肩を並べ歩く。



「まっ、そうだな。結構盛り上がったし、いいんじゃね??」



俺がそう言うと裕輔は思い出したように、



「それにしてもさぁ、未来ちゃんが一番だったよなぁ~♪未来ちゃん、最高!!」



と、俺に向かってニヤリと笑った。



体育館から教室に戻る途中、職員室の前を通り過ぎると、ちょうど自分の席に座ろうとしていた青山と目が合ってしまった。



青山は俺から視線を逸らすことなくこっちを見ていた。



青山を睨み付けるようにしながら、ふと思った。



そうだ・・・・・俺、あいつと勝負すんだっけ?



教師のくせになんなんだよ・・・あいつ。



・・・・・よく考えてみたら、



それって・・・・・教師としてはどうなんだよ??



あいつ・・・未来の事・・・マジで・・好きってことか?????



そう考えると・・・・・納得できる部分もあるような気がしてくる。



ボーカルに未来を推薦したのもあいつだし・・・・・。



勝負とかふざけた事ぬかしやがって・・・・・。
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