やっぱり俺のお気に入り
俺はそいつらを睨み、未来をそっと引き寄せた。



ダメだ・・・ダメだから。



こいつ・・・未来は俺のだから・・・・・。



他の奴には手は出させねぇし。



「龍斗、来るの遅いよ・・・」



だいぶ待ちくたびれたのか、校門の脇に寄りかかっていた未来。



引き寄せた未来はうっすらと赤い顔をして俺を見る。



その赤い頬は・・・なぜ??



それはさっきの奴らに照れてたから??



それとも俺が来て嬉しいから??



未来に聞きたいことは山ほどあるのに・・・・・。



「ゴメン・・・裕輔と宗に捕まってさぁ、教室なかなか出られなかったんだよ」



「宗って・・・鈴木宗君??」



なのに・・・・・俺は・・・・・



「あぁ、そう・・・同じクラスの。あいつ最近俺にやたらと話しかけてくんだよ・・・ってかなんで知ってんの??」



もっと不安になんなきゃいけねぇのか??



「うん・・・ちょっとね・・・」



隠し事とか・・・もうしないって言ったよな??



なのに・・・・・なんで視線を俺から逸らすんだよ。


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