やっぱり俺のお気に入り
未来に聞いた住所をたよりに慣れない駅で降りる。



駅から少し歩くと、オシャレな外観の店が建ち並ぶ。



雑誌なんかでよく特集をしてたりなんかする店。



街路樹がより一層そんな町並みに彩りを加える。



そんな景色の中を俺は早足で進んで行った。



未来から教えてもらった事務所はすぐに分かった。



大手の有名な芸能プロダクションだ。



宗の親父が実質的には経営しているらしい。



未来とは事務所からほど近いカフェで会うことになっていた。



小さなカフェだが落ち着いた雰囲気の店内。



「いらっしゃいませ!こちらへどうぞ」



店員の案内で窓際の席へと座った。



約束の時間までまだ時間がある。



でも俺は少しでも早く未来に会いたい。



携帯を取り出し、未来へとかけてみた。



もうすぐ会える。



ただそれだけで嬉しかったんだ。
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