やっぱり俺のお気に入り
「ごめんな、美由紀」



「・・・謝ったりしないでよ・・そんなの龍斗らしくない・・・んで?なんで、あたしじゃダメなの?遊びでもいい・・・身体だけでもいい・・それでもいいから・・・それでもいいから・・・龍斗の・・・そばにいたいの・・・」



美由紀は目に涙をいっぱい溜めて俺を見る。



「ありがとな・・・気持ちは嬉しいから。でも俺・・・遊びとかで女と付き合うのはやめることにしたんだ。それに美由紀はそんなこと言うな。もっと自分を大事にしろって・・・なっ?」



「・・・うん・・・もういい・・・分かった。龍斗のホントの気持ち知れたから・・・もういい・・」



美由紀はそう言い終わると、涙目のままニコッと笑った。



そして俺に背を向け、教室を出て行った。



美由紀のその笑顔。



それは何かを吹っ切ったような笑顔だった。



もし、平岡未来に美由紀が何か言ったんだとしても、また同じようなことを美由紀はしない・・・・・そんな気がした。



ゴメンな。美由紀。



俺のいい加減さが美由紀の沢山の思いを傷つけていたこと、俺は今まで考えたことなんてなかったんだよな。



ゴメンな・・・・・そして・・・・・



今の俺なら言える・・・・・思える・・・・・



『好きになってくれてありがとう』





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