黄色い春 1話

昼食の時間が来たため、四人でブルーシートを敷き、俺、逞、海由、朱里の順で円で囲って座った。
「たくまー、これ！作ったから食べて！」
「おう！サンキュー！」
(海由が逞に弁当箱かぁ、やっぱり好きなんだな)
と思った矢先、
「かなとくん！これどーぞ！(どやっ)」
「お、あ、ありがと」
叶斗も朱里に弁当箱を貰った。
なんだかんだ幸せな一時を楽しみながら昼食を済ませた。
そして、午後の競技が次々と終わり、ラストを飾る800mリレーが始まる。
「おぅ、かなと、朝言った時の様にちゃんとバトンわたせよ！」
「わかってるよ、ちゃんと走りきれよ」
最後のリレーでは全クラス(5つ)同時に競う、観客も大盛り上がり、その中走る800mリレーはプレッシャーでしかない。なのに相手選手は全員強敵揃い。
「いよいよ、だな」
「そうだな」