黄色い春 1話
そしていよいよ逞の出番が来た。
「よーい、(バン!)」
初めて見た走り、50mを6.9秒で走るとは聞いていたが、こんなに早いものかと俺は口を開けたまま見ていた。そして堂々の第1位。
「たくまナイス!」「たくま君のおかげだよ!」「やっぱたくまにはかなわねーなww」
というような凄いと言わんばかりの声と共に逞は1位席へ座った。
いよいよ俺、叶斗の走る出番だ。まだ皆には見せたことはない。体育大会前にはかった新体力テストの時は体調不良で来れなかったこともあり、皆は全く知らない。
そんなことを脳内で考えている中、クラウチングに足をかける。
「よーい、(バン!)」
俺は全力で走った。実は俺は50m、6.8秒という記録を持っている。そ して堂々の1位。
「かなとくんかっこいい!」「かなと、やるなお前!」
100m走は終わり、体育大会の最後にやる800mリレーまで待つことに。
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