カノジョとカノジョ
「美咲、ありがとう。」

どこからかパパの声がした。

周りを見渡してみると今、教室を入る所だった。

「美咲、パパ、単身赴任で海外にお仕事で行かなきゃならなくなったんだ…」

パパが、震える声で言った。

「えっ!何年?パパと会えないの?!いつから海外に行くの?」

「3年間…2ヶ月に1回は帰ってこれると思う…あと3ヶ月でバイバイだよ…」

由美先生がうつむいて言った。

「美咲と由美、2人で3年間、仲良く暮らせていけるか?」

パパが心配そうに言った。

「うん…たぶん大丈夫…だと思う…」

突然の報告で何が何だか分からなくなった…

「良かった、美咲が納得してくれて。
そうと決まったら早く家に帰って荷物の整理をしよう!
ちなみに、今日から由美は一緒に暮らすからな。いいな、美咲」

「えっ!今日から!」

(だからリビングに大きなカバンがいくつかあったんだ…)


こうして私とパパ、由美先生との新生活が始まった。
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