After -deconstruction "God Ideology"

　教えてもらった場所はコロ村にある洞窟だった．

聖なる場所なそうで，入口にはマジックヴィレッジの下女下男のような人がたむろしているように見えた．

でも，火神の表情は幾分和らいだものの，やる気のなさはまだ残っていた．

それでも受付の女性が話し掛けてきた．

「ようこそ，いらっしゃいました．

　見かけない顔ですね．

　ご入信ですか，ご参拝ですか．」

恐れ多く，それでいてふられない位綺麗な姿であり，声であった．まばゆかった．

「ご，ご…い，いや参拝です．」

「はい，わかりました．

　後でいくらかの寄付を頂かせて貰います．」

火神は自分の失言がいまだに長引き，動揺は暴走を始めた．

うん，と小刻みに顔を上下をさせていた．

水のような汗も洞窟からの涼しい風があるというのにとどまる事を知らなかった．

もう怒りの方は風でおさまったか，それとも入口にいる女性などを見て恥というか恥ずかしいというか，落ち着いていた．

最もあの火神のやる気のない顔で行けば，入洞拒否されてしまうかもしれないけど．