After -deconstruction "God Ideology"
「いいえ,そんなことはありません.

 火様は,今のマジックヴィレッジには必要不可欠な存在です.

 …そしてあなた自身は私が求めているのです.

 …相当お疲れのようですね.

 作戦当日は燃えてもらわないといけません.

 そのための体力を…癒してあげましょう.」

下女は揺さぶる火神の腕を白くて細い腕でつかんだ.

そして下女はそのままベッドに倒れこんだ.

「やめてくれ.

 よくわかったからやめてくれ.

 おれはそんなことが言いたかったんじゃない.

 …ただ,水神が,カハシが,また別の人生を歩んでくれればいい,

 そう思っているだけだ.」

火神は体を横に転じて,下女から離れた.

「大丈夫ですわ.

 きっと.

 もう役目を終えたのですから.

 きっと役目を終えた男も火様の成功を祈っていますわ.」

「男じゃない,カハシだ.

 …確かにそうかもしれないな.」

火神は体を起こした.
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