After -deconstruction "God Ideology"

「…そうだな，新しい世界を創るんだったな．

　あのオキガミの山，あそこに行け．

　そして祈るのだ．決してすがるな．

　光の奴らが恐れているように，今神が二人いることになっている．

　もしかしたら本当の神はカハシを水神と認めてくれるかもしれない．

　お前もきっと認められる日が来るはずだ．

　さあ，もう時間だ．

　そうだ，お前を山まで…いや，山へはお前一人で行け．

　私には私の仕事があるからな．

　ナルカ（※）．」
★ナルカ：移動魔法．屋根のある場所では使えない．

無神はためらいもせず手を振り上げ行ってしまった．

無神を空へ押し上げたその力で起きた風がカハシの前を通り過ぎた．

「オキガミの山か…．」

カハシがぼそっとつぶやくと，今度は氷風が吹いた．

「こおり…かぜ…．

　氷と風…．

　闇と光…．」

カハシの目の前には大きな山がそびえていた．

（これが聖地か…．

　よし！）

カハシは握りこぶしを作り，見上げた山へと走っていった．

カハシの背中を氷風が押していた．