After -deconstruction "God Ideology"



 独立神も大地を元に戻すという超津波の気を感じずに入られなかった.

「カハシよ,とうとう来てはならないものが来てしまったようだ.」

独立神はほんのわずかではあるが,顔をこわばらせた.

カハシもその表情の変化だけは気づいたようだった.

「本当に行かなければならないようだ.

 私は無の神.

 独立神なんてカッコイイ名前を名乗っていたが,所詮は無の神だ.

 神の暴走を無にするのが私の役目.

 人間の感情ではなく,神の治安の維持をするのが私の役目だ.

 それじゃあな,カハシ.

 きっと神のいない世界,ポストカミサマは,きっといい世界になるはずだからな.」

無神はナルカを唱えるために手を振り上げようとした,その時,

「ぼ,僕にできることはありますか.」

無神とカハシの眼が合った.

無神は振り上げた手を下ろし,一回頷いた.
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