After -deconstruction "God Ideology"
*
ヤルサの演説に対して,多くの者が賛同し,場内は熱くなった.
裁判官は賑やかになりすぎた廷内を静め,黙っていたマホウビトに問いかけた.
「フィリティカルのヤルサ氏に対して何か反論はありますか?」
「罪のない人々が亡くなったことについては謝るしかありません.
でも…」
「でも,なんだね?」
ヤルサを誰も止めることはできなかった.
「もう,マホウビトは存在していません.
全員殺され…無に帰しました.
もう人間に影響を与えることはありません.」
(ポストカミサマは,きっといい世界になるはずだからな.)
独立神の言葉に押されて,その声はいつになく力強かった.
ヤルサもさすがに少し顔が歪んだ.
「…ここで論じようとしているのはあの津波のことだ.
われわれの仲間が死んだことについてだ.
それにマホウビトがいなくなった事をどう証明するのだね.
第一,お前はマホウビトだったのにかかわらず,無に帰していないではないか.」
ヤルサは策略家になっていた.
感情に任せて発言しているようであったが,言っていることは間違っていなかった.
三日間考えていただけのことはあった.
独立神の波動が男の中で弱くなっていく.
ヤルサの演説に対して,多くの者が賛同し,場内は熱くなった.
裁判官は賑やかになりすぎた廷内を静め,黙っていたマホウビトに問いかけた.
「フィリティカルのヤルサ氏に対して何か反論はありますか?」
「罪のない人々が亡くなったことについては謝るしかありません.
でも…」
「でも,なんだね?」
ヤルサを誰も止めることはできなかった.
「もう,マホウビトは存在していません.
全員殺され…無に帰しました.
もう人間に影響を与えることはありません.」
(ポストカミサマは,きっといい世界になるはずだからな.)
独立神の言葉に押されて,その声はいつになく力強かった.
ヤルサもさすがに少し顔が歪んだ.
「…ここで論じようとしているのはあの津波のことだ.
われわれの仲間が死んだことについてだ.
それにマホウビトがいなくなった事をどう証明するのだね.
第一,お前はマホウビトだったのにかかわらず,無に帰していないではないか.」
ヤルサは策略家になっていた.
感情に任せて発言しているようであったが,言っていることは間違っていなかった.
三日間考えていただけのことはあった.
独立神の波動が男の中で弱くなっていく.