After -deconstruction "God Ideology"

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　そう，僕なんかたいした人間なんかでもない．

別に容姿がカッコイイわけでもない．

いや，ひどい．

かといって誰にも負けない体力があるとか，兵器の扱い方が上手いわけではない．

兵器工場の息子なのに！

すこぶる勉強ができるわけでももちろん，ない．

誰かを笑わせたり楽しませたりする才能があるわけでもない．

おまけに誰が言い出したのか言いふらしたか知らないけど，マホウビトと来たもんだ．

僕自身はマホウビトであることに決して負い目を感じているわけではないけど，この時世では，マホウビトというのは非人間のレッテルだ．

さらに隠し子だ．

こんな僕がどうして好かれようか．

どうして…好かれようか．

どうして…


＊


　「起きるんだ．」

マホウ少年が起き上がると，外は真っ暗だった．

そして布団から出ると，自分が寒いと感じた．

きちんと暖かい布団にいたことに気づいた．

久しぶりだった．

「何があったんですか．」

マホウ少年はさっぱりわからなかった．