After -deconstruction "God Ideology"



 下女は部屋の外から剣やら杖やら服やら鎧やら,とりあえずありとあらゆる類ものを持ってきた.

「あのー,これ全部装備しないといけないのかな.

 それは無理だと思うけど.」

水は大真面目にそう下女に聞いてみた.

「そんなことあるわけないですよ.

 神様は代わられるんです.

 神様になったといえ,元はその人の身体なのです.

 だから装備できるものは,前身によって変わられるのです.

 さあ,今度の水様はどうでしょう.」

下女はけたたましく笑いながら装備品の中から何かを探していた.

そして何かを見つけたようだ.

「これなんかどうでしょう.

 水様は体格がよろしいですから,水呪の重鎧なんてどうでしょう.」

「すい,じゅ…?」

水神は聞きなれない言葉を聞いて,思わず反応した.

「そうです.

 水呪です.

 呪と言っても,呪いではありません.

 呪文,つまり加護に他ならないのです.

 水様の正装は全て水呪なのです.」

下女はまた市場の売り子のように水神に何かを勧めているようだった.

「と,いうことは,ここにある山は全部水呪なの?」
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