キミと青空。 ~私たちの青春を~
そうして蓮くんを探し出してから20分。
さっきから蓮くんが見あたらない。
蓮くんの周りには女子が群がってることが多いし……、目立ってそうなんだけど。
「あ、屋上じゃない?」
「あー! そっか!」
私ってばなんで気がつかなかったんだろう。
蓮くんだったらきっと屋上にいるはず。
私と百合は、すぐに屋上へ向かった。
―ギィィ……
やっぱり、蓮くんは屋上にいた。
正弘くんも一緒みたいだ。
話しかけようと思ったけど、二人が話してるみたいだからそっと近づいた。
……ていうか、正弘くん次の競技があるからって言ってなかったっけ?
違ったのかな……。
「いや……俺もさ、もう……無理なんだよ」
正弘くんが、ポツリと言った。
これは聞いてはいけない話なんだと一瞬でわかったけど、私も百合もその場から動けないでいた。
「なんで……?」
「蓮に俺の気持ちがわかるかよ……」