キミと青空。 ~私たちの青春を~
それから少したって、百合が入ってきた。
「百合……」
「美琴、大丈夫……?」
本当は全然大丈夫なんかじゃない。
でも私は、涙をこらえてこくりとうなずいた。
「百合、蓮くんとなに話してたの……?」
「特になにも。
一応、美琴にはあやまっときなよって言っといた」
「そんなこと言わなくてもいいよ」
昔から、百合のお人好しなところはまるで変わってない。
「美琴は? 正弘と一緒にいたんだよね?」
「あ、うん。……正弘くんって、優しいよね……」
前から思ってたけど、今日改めて実感した。
「えっ、なに、惚れた!?」
「ちょっ…バカ! そんなんじゃないよ!」
ふーん? と言いつつもニヤニヤしている百合。
本当に恋愛感情ではないし、正弘くんぐらいかっこいい人だったら絶対もう彼女いるって。