キミと青空。 ~私たちの青春を~
「そろそろ戻る~?」
「今何時?」
「11時20分」
あと私が出る競技はダンスだけ。
百合はもっといろんな競技に出るみたいだけど、私はやめといたんだ。
ダンスは午後だし……。
今から戻っても暇かなあ?
「それか、……蓮くんと話してくる?」
「え?」
予想していなかった百合の言葉に、思わず声が漏れる。
「いや……今はいいよ」
「でも、今日お昼ごはんはどうするの? 蓮くんたちと食べないの?」
あ、そっか……。お昼ごはんのことすっかり忘れてた。
だけど……
「うん……逆に、蓮くんたち迷惑かもしれないし。
今日はバラバラで食べよ?
あっ、私と百合は一緒に食べるけど!」
「それでいいの?
最近、全然一緒にごはん食べれてなかったのに」
確かにそうだ。
私だけ体育祭実行委員じゃなくて、四人で食べたのは一ヶ月以上前になる。
私だって蓮くんたちと食べたいけど……
こんなギクシャクしたなかで一緒にごはん食べれる勇気、私にはない。
―ガラッ
「百合~!! あっ、こんなとこにいた~!」
勢いよくドアが開いたと思ったら、お団子頭の少し背が小さい女の子がきた。
「司会、次 百合だよ?」