キミと青空。 ~私たちの青春を~
私は、こんなにも大切な友達がいっぱいいて、世界一幸せものだね。
――……
「じゃあね! 本当にありがと!!」
「うん! またね」
時刻は6時。
今日はほんと楽しかった……!
百合と正弘くんは同じマンションだから、自然と帰りは蓮くんと帰ることになる。
………ん!?
「れ、蓮くんって……家、こっち方面だったっけ……?」
「え? あっちだけど」
キョトンとして言う蓮くん。
「ちょっ、真逆じゃん!」
「送ってくから」
……なんでそんなことさらっと言えるの?
私は、その一言で一気に顔が熱くなるのに。
優しすぎでしょ……。
「ありがと」
「女の子一人はさすがに危ないって。
6時っていっても結構暗いし」
いや、全然暗くないよ……。
だって今は夏だよ!? まだまだ明るいのに……。
でも、あえてそれを言わずに蓮くんの優しさに甘えることにした。
「あっ、シュシュありがとね!」
「それ、何回も聞いたww」
蓮くんは、またくしゃっと笑う。
……まぶしい。
私には……もったいなさすぎる。
「なあ」
さっきまではおどけた感じでしゃべってた蓮くんが、急に真面目な顔になった。
「なに……?」
「百合……ってさ……」
え? ……百合の話?
てか、蓮くんって百合のこと呼び捨てだったっけ……。