キミと青空。 ~私たちの青春を~
この初々しいカップルって感じ、何回も少女漫画で読んできたけどまさか自分がこんな立場になるなんて……。
「美琴たち、なにいちゃついてんの?」
「いっ!? いちゃついてないよ!」
百合たちも最近付き合い始めたばかりのはずなのに、私たちとは違ってもう完全にカップルって感じだ。
二人とも美男美女だし、この二人を見る度にお似合いだと心の底から思う。
「次何すんの? つか、もうプリはぜってー撮らねえからな!」
「はいはい、わかってるよ。
とりあえずそこらへんブラブラする?」
百合と二人で来るときは行き先なんて決めてなくても時間が足りないくらい遊び回るけど、男子がいると行き先とかも考えなきゃいけないんだ……。
「そうだね、私はなんでもいいよ。 正弘くんは大丈夫?」
「うん。俺もなんでもいい」
新しいショッピングモールだからという理由だけでここに遊びに来た私たち。
特にやることもなく、適当に、行きたいお店があったらという形になった。
「あ、いいこと思い付いちゃった!」
それから数分が経った頃、突然百合が声をあげた。
普段はクールな百合だけど、蓮くんや正弘くんたちと遊ぶようになってから少しキャラが変わってきたような気がする。
「百合、どうしたの?」
「あのお店入ろうよ!」
そう言って百合が指さしたのは、小さめの雑貨屋さん。
「えー……俺らなんも楽しくなくね?」
「ううんそうじゃなくて。
この四人でお揃いのものとか、欲しくない?」
おそ、ろい……?
「いいんじゃない? そういうのも」
「だよね! よっしゃ行こ!」
みんな私なんて無視して雑貨屋さんに向かっていく。
いや……お揃い嫌じゃないんだけど、なんか………
「まじで……?」
恥ずかしい。
一応お店の中に入ってみると、かわいいキーホルダーから文房具まで色々揃っていた。
でもこれ、男子向けって少ないんじゃ……
「ねえ蓮、なにがいい?」
そう百合が蓮くんに話しかけたとき、私の目にあるキーホルダーがとまった。