キミと青空。 ~私たちの青春を~
ホントのキモチ
あのダブルデートから一週間。
相変わらずよくも悪くもない関係を保ち続けている。
けど……もうそれどころじゃなくて。
実は今日は…………テスト前日!!
もうやばいよ~すっかり忘れちゃってた……。
百合たちはもともと頭いいから勉強なんてしなくても高得点とれるんだろうけど、私は毎回ギリギリ赤点免れてる感じで……。
ほんとに全く勉強してないから、今回は赤点確実だと思う。
「ねえ美琴?」
オレンジ色の空の下、私のとなりを静かに歩いていた正弘くんがいきなり声を出した。
「なに?」
「今、テストのこと考えてた?」
さ、最近、正弘くんのエスパー具合が半端ない気がするんだけど。
「もー、なんでいつもわかっちゃうの?」
「なんでかなー。……美琴のことだからかな?」
まるで本当の彼氏が彼女に言う言葉みたいで恥ずかしかった。
「私、分かりやすいのかなー笑」
「てかさ、今日、うちこない? テスト勉強、少しでもした方がいいよ」
何の躊躇もなくさらりとそんなことを言う正弘くん。
何気に、正弘くんの家にあがるのは初めてだったりする。
「それは嬉しいけど、正弘くんが自分の勉強する時間なくなっちゃうよ?」
「いいよ俺は。もう終わったし」
さすがだなー正弘くん。
私なんか手つけてないっての……。
「じゃあ……お願いします」
「よし、いいよ」
任せとけと言わんばかりに正弘くんは笑顔で答えてくれた。
その笑顔は、やっぱり蓮くんと少し似ている気がする。
そう思うのは、私がまだ蓮くんのことを吹っ切れていない証拠なのかな。
それとも、前私が蓮くんのことを好きだったように、正弘くんに対してそういう感情が芽生えてきてるのかな。
「美琴、また難しいこと考えてる」
「えっ!? あはは、ごめん」