封印の虹　Vivid army
それから、梅田は何もしてこなかった。

子供が生まれる日が、そして、優亜が死ぬ日が近づいてくる。寒い１２月６日、白旗の話を聞いた。
この白旗を手に入れないとこの世界は滅びるという予言を竹林が教えてくれた。私は何でそんなことを話すのかと聞いた。

質問には答えず、二人をよろしくと言って外に出て行った。嫌な予感がした。

その後、優亜の様子を見に行った。ノートに何かを書いていた。見ると、人の名前がたくさん書かれていた。
どんな名前にするか考えていたらしい。よし、と言った後、私に教えてくれた。

名前は美理矢にすると。

美しいものを見て感動してほしい、この世界で絶対に変わらない、大切なことを知ってほしいという願いが籠められている。
矢は竹林からだ。二人の愛で生まれたということを忘れないようにと言っていた。

ちょっと女の子っぽい名前だけど、気に入ってくれるかな？と言った。私は大丈夫だろうとしか言えなかった。

最初は文句を言っても、優亜の想いを知ればきっと大事にしてくれる。そう思っていた。
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