封印の虹 Vivid army
「愛恩、昨日名前の由来聞いてきたよ」

「私も昨日電話で聞いた。愛と恩を忘れない人になってほしいから、愛恩だって。何かね、ラリマーさんがあおって読める名前にって言ったらしくって……」

「愛恩も!?」

私の声にびっくりして川の魚が逃げていった。

「桃心も!?もしかして……桃心と会えたのって、運命かもね」

「私もそう思う。もしかしたら墨礼も鼠優子も……月光部隊全員かもしれない」

「何かそんな感じがしてきた……!帰ったら聞くのが楽しみ!」

皆が驚くところを想像して、二人とも笑う。
家に帰った後は庭で白旗を振っていた。これが私の運命なら、頑張るしかない。自分に自信がないなら、自信を持てるように練習しないと。
そして、平和になった後はまた皆と遊んだりしたい。

白旗が暖かくなってきた。エルピスも周りを舞っている。

「見えるところでやるのは危なくない?折角ここに避難したのに空操禁書に見つかったら……」

「そっか……」

確かに、これじゃ居場所が分かってしまう。結局私の部屋で白旗を振ることにした。
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