封印の虹 Vivid army
荷物をまとめ終えて部屋を出るとお母さんが、帰るの?と聞いてきた。

「うん」

「夜ごはんはどうする?」

時計を見るといまは四時。いつも七時くらいに夜ごはんを食べる。その後出発したら電車に乗って、戻る頃には十一時になる。

「時間は大丈夫だけど……どうする?」

愛恩がそう言った。答えは一つ。

「食べてから帰るよ。だって、今日はカレーなんでしょ」


大きなお皿に盛られたカレー。私の好きなじゃがいもと鶏肉が多めになっている。辛いのにちょっと甘い不思議な味。カレーの時はいつもおかわりをする。

「ごちそうさまでしたー」

お腹一杯になった。窓を見ると暗くなっていて、ちょっと寂しくなった。

お腹も少し落ち着いて、出発しないと、と思った。愛恩も同じだったらしく、立ちあがった。
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