封印の虹 Vivid army
一部の者しか存在を知らない戦艦、大和と武蔵は、この日のために急いで完成させた。

「初めての出撃がこの作戦か……」

大和の艦長、大和 武(やまと たける)が、水平線を見つめた。

「主砲撃ちまくって、戦いを終わらせてやる!」

武蔵の艦長、宮本 武蔵(みやもと むさし)はそう言っているが、いくら魔力で爆風にも耐えられるようにしたからと言って、主砲を撃ちすぎると魔力のバリアが壊れてしまう。

「空操禁書たちは、この空母から発艦した機体を見たら驚くだろうなあ」

航空母艦白鷺の艦長は、白鷺 清(しらさぎ きよし)。白鷺は祈望軍最大の空母で、露天駐機を含め110機の搭載機数だ。

「軽空母って聞いたんだけど……白鷺に比べたら小さいだけで、正規空母並みじゃないかしら」

軽空母、黒鷺の艦長は黒鷺 美藤(くろさぎ みふじ)。黒鷺は露天駐機も含め搭載機数は65機。初期の正規空母とほぼ同じ搭載機数だ。

「水上機母艦のことを時代遅れだなんて言ったあの軽空母の艦長め……後で後悔させてあげるわ」

日進の艦長、月原 日世子(つきはら ひよこ)がその軽空母を睨んで言った。
水上機母艦、日進、月歩、毎日、日和。機雷敷設、甲標的運用も出来る。毎日、日和は今回高速輸送艦として参加し、月歩は機雷敷設艦として参加する。日進には水華 空がいる。

第二次空操禁書討伐作戦以上に戦力を集中させている。しかし、誰も油断しなかった。空操禁書は自分達の想像の上を行く。
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