封印の虹 Vivid army
まだ作戦が始まったばかりの頃、潜行し、祈望軍の輸送船を破壊しようとしていた空操禁書たちは、爆雷や機雷に苦戦していた。

「どうだった、掃海?」

「何あれ機雷だらけじゃない!片づけたから大丈夫だとは思うけど気をつけてね」

月歩たちが敷設した大量の機雷は、空操禁書たちの作戦を大幅に遅れさせた。輸送船は見つからないし、見つけても海防艦が執拗に爆雷を投射してくる。

空操禁書の潜行はとても危険だ。バリアが割れたら消えると言ってもおかしくない。上空からの攻撃も護衛している空母が強力になってきたため、レーダーに感知されなければ潜行する方が安全だと考えられた。

「それじゃ、行くよ!」

「さっさと終わらせよう!」

輸送船を破壊することくらい簡単だと思っていた。戦艦を沈める程の力があるから、小さい駆逐艦や海防艦に護衛されている輸送船の破壊が出来ない訳が無いと、慢心していた。

「空操禁書を発見、爆雷投射!」

輸送船をさがしていた空操禁書は爆雷に気が付かなかった。そして、爆発する。
バリアは一瞬で割れ、本もバラバラになった。

潜行しなかった空操禁書も高角砲や戦闘機によって消える。触雷した空操禁書もいた。魔力を守れなかった空操禁書たちは劣勢になった。
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