封印の虹 Vivid army
「多すぎる……!」

攻撃機隊に発見され、瓦解の本は上空を飛びまわる。

「どうなってるのよ!?魔力も届かないし……」

このままでは魔力が尽き、海面に落ちて消えてしまう。祈望軍の輸送船から奪えないかと思い、海を見渡す。駆逐艦がいて、もしかしたらと思ったが護衛をしているわけではなかった。

「あれ……ワルキューレが乗っていなかったっけ……」

ワルキューレが乗っているのだとしたら、駆逐艦には魔力も貯蔵されているはずだ。
一番後ろの駆逐艦に目を付け、急降下する。近くには、協力者がいる駆逐艦があるからという理由で選んだ。

「空操禁書が来ます!」

「どういうこと!?まさか落下した衝撃で沈める気!?」

駆逐艦如月は迎撃準備をする。その時、ヴァルハラを装着した少女が発艦した。

「捕虜にします。攻撃の必要はありません」

葉月 りんね。駆逐艦葉月の元艦長だ。

「え!?」

空操禁書は抵抗しなかった。抵抗する必要もなかった。これで、魔力が補給できる。
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