封印の虹 Vivid army
「葉月、今すぐ着艦しろ!」

北風は無線電話を使った。

「どういうことですか!?もうすぐマリオネット島なのに……」

正直に言えば逃げられてしまうだろう……ここは、命の危険があると言おう。

「必要な魔力が装填されていない可能性があるんだ!そのまま戦えば魔力不足で墜落してしまう!」

「大丈夫です、魔力は自分で装填しておきましたから」

葉月が冷静にそう言った。

「……魔力が流出している可能性がある」

これで着艦しなかったら、他のワルキューレに捕縛してもらう。

「この前の訓練での損傷で、整備が上手くいっていなかったと聞いている。そこから流出しているかもしれないから早く来い!」

焦って声を荒らげてしまった。

「……わかりました」

電話はここで切られる。

「霧崎、これを持って甲板に出ろ」

睡眠薬が入った銃を持たせた。霧崎は何をすればいいのかを察した。
< 157 / 176 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop